由来
しょんがい音頭としょんがい踊りは、松阪地方の郷土民謡として最も古いものとされています。
1588年(天正16年)、松坂城主蒲生氏郷公が四五百(よいほ)の森に松坂城を築城した際、携わった大勢の職人農民の労をねぎらうために城内に招き入れ、完成の酒宴が催されました。
その時、氏郷公の面前へ一人の男が踊り出て、手拍子・足拍子面白く唄い踊ったのがしょんがい踊りの始まりといわれ、今日まで唄い踊り継がれています。
毎年7月から9月中頃の間、お寺や神社の境内・広場などのほか、校庭や体育館に屋台を組み、夜が更けるのも忘れて楽しく踊り、この地方の風物詩として定着しています。
「しょんがい」の語源は「しょうがない」という言葉らしく、長い年月の間に「しょうがない」が訛って「しょんがい」となったと言われています。
バックミュージックはなく、音頭師さんがマイク一つで古い物語や時代の話題を即興交えて入れ変わり唄い、そこにハヤシ・絞め太鼓が入ります。
踊りについても独特な「13呼間」(13拍子)で一つの踊りとなっています。
「炭坑節」など殆どの踊りが偶数で一踊りとなっているなか、奇数で終わる踊りは他に類を見ないと言われています。
‘音頭師と踊り手が一体となって楽しむ‘それが400年以上も唄い踊り継がれた所以だと言われています。